プロフィール
プロフィール
新居 希予(にい きよ)
兵庫県出身、徳島県在住。
SNS(You Tube・FaceBook・インスタ・ツイッター)
伝統食材クリエイター
多可町食いしん坊アドバイザー委嘱
阿南市農産物PRアンバサダー委嘱(阿南市より令和4年1月18日~)
阿南市農林水産物消費拡大アドバイザー(阿南市よりH30年7月~令和3年7月まで委嘱)
徳島海洋教育学校 設立メンバー
昔の食材、品種の栽培と継承、復活を行っています。伝統米を栽培する12代目農家の妻。
伝統米・無農薬米専門「なかがわ野菊の里」で、商品開発、食育、レシピ担当。
食材ブランドの確立とPRを行っています。
伝統黒米 弥生紫は、農水省主催のフードアクションニッポンアワード2016にて究極の逸品に選定されました。
大阪芸術大学卒業
教員免許、野菜ソムリエ、
毎日新聞農業記録賞 優良賞受賞。
結婚前は古美術骨董商で勤務・修行。
代々続く農家の長男との結婚を機に、徳島の伝統米栽培に加わる。
食育活動、料理教室。コラム・レシピ。
発酵食・伝統食、食文化に関わる情報を伝える活動を平成16年から実施。
活動経緯はトップページに記載。
新居 義治(にい よしはる)
徳島県出身、徳島県在住。
SNS(You Tube・FaceBook・インスタ・ツイッター)
伝統食材クリエイター
徳島海洋教育学校 代表
食材の再生・復活をするにあたり、栽培を主に担当しています。昔の食材、品種の栽培と継承、復活を行っています。伝統米を栽培する12代目農家。
食材ブランドの確立とPRを行っています。
伝統黒米 弥生紫は、農水省主催のフードアクションニッポンアワード2016にて究極の逸品に選定されました。
大阪芸術大学卒業 デザイナー
農地を活用した食育の実施や情報を伝える活動を実施。
活動経緯はトップページに記載。
私が食にこだわる理由
結婚してはじめて暮らす徳島。
毎日の食事担当・・・嫁の私。
見るのも初めてな海産物や、「どうするねん!」と思うようなとれたてピチピチの大きな魚がまな板で大暴れ。
上手く使いこなせなくて、食材がかわいそう・・・。
同じ日本とはいえ、似ているようで微妙に違う地域特有の味付け。食材。風習。
食材を買うところもわからなくて、
書き連ねるときりが無いけれど、一日3食の食事作りがとても辛かった頃があります。
4世代が同席する食事では、自分だけが食べる食事をつくるのとは緊張感が違いました。
0歳~90歳までが同席するという事は、調理方法も好まれる味も、硬さも色々です。
家族の体調や、その時期の仕事の内容、デスクワークが多いのか、体をよく動かす仕事が多い時期なのかで、求められる「おいしいと感じられる」塩分濃度や酸味も違いますよね。
歳をとるにつれて食べられる食べ物や好きな味、執着心が徐々に極端になってくるのも人の性です。
栄養学や流行が太刀打ちできない壁があります。
「どうやったら家族みんなが楽しめる食事をつくれるんだろう。」
「困ったな・・・。どうしよう。ご飯作るのが楽しくない。おいしく作れないし。家族にも申し訳ない。」
そのうち自分で作っている味がわからなくなり、自分の調理した食事だけがノドを通らなくなりました。家族が食べてくれたとしても、自分は認められない・納得できない。
「こんなの食べ物じゃない」
心底思い詰めてしまったのです。
そんな中、
ふと、祖母が楽しみでつくってくれる煮物や酢の物、季節のオカズ、お味噌などの昔ながらの食べ物が、『苦痛の食事』を大変助けてくれていることに気づきました。
「おばあちゃんの味、おいしいよ。私はここの家の味が好き。好きだから作れるようにきっとなれる。家族みんなが楽しめる食卓を私は作れるようになりたい。みんなが健康で元気においしく生きるための食を支えたい」
一から、徳島を、この地域を、この家族の食を、私は知らなければならない。
真似をする所から。
調べるところから、学ぶところから。
始めてみよう。
味覚は祖母の作る味や地元の人がつくる惣菜を食べることから。
徳島県の歴史や食文化について、西暦500年頃から現在にかけての情報を文献、資料から調べました。
いつ、どんな食材が生まれ、どんな風に人々に取り入れられてきたのか。
歴史背景もしらべました。
何が起こり、どんな風に食文化が、政治が影響してきたのか。
この地域は何で栄えたのか。それが人にどのような影響を与えているのか。
祖母や父母、夫の幼少期の食事はどんな内容だったのか。
お米の栽培が盛んな地域、作物の不足していた地域、塩田、砂糖、藍を栽培する地域、現金取引が盛んな商業が発達した地域、年貢の重さや治め具合、それぞれが影響し人々の性格傾向が現在でも特徴として残っています。
そのすべてが、地域の食材の利用の仕方や、味付けの具合にはっきりと影響しています。
そしてそれを食べる人々の身体を守ってくれているものがわかりました。
おもしろい。
全てがつながっている。
今の私達が食べる一膳に、いままでの歳月や人々の営みが凝縮されているのだ!!!
少しづつ私のつくる食べ物が、一膳の文化になっていきました。
その一膳に心を添えることで、家族の幸せにつながっていけるように感じ始めたのです。
家族の幸せを支えられるお嫁さんになっていけるように思ったのです。
祖母や父母、夫が、「あれが食べたい」と言った時に、わたしは「はいはい、あれですね。」とすぐにテーブルに出せたなら。
祖母や母が作れなくなっても、私が思い出の味を用意できたなら。
これを我が子に伝えることで、私の命尽きた後でも子どもが母の味に心を癒すことができたなら。
一日三食が栄養以上の役割をもって家族を支えてくれるのです。
私達は今までの人々の努力の上にたっています。
伝承される思いや戒め、考え方が、人の一生を導く光になってくれるものだから、家庭の中でこそ地域の歴史や文化を伝える伝統的な食べ物は必要だと思います。
のこしたい情報を残すために、私は伝統食材クリエイターをはじめました。
昔から「胃袋をつかめ」とよくいいますが、
のんびり屋な私が、食を通じて、なくてはならない縁の下の力持ちな嫁になれるんじゃないかと、ねらっての事だということは、家族には秘密です。
精進はまだまだこれからも続けなければなりませんが・・・。
食いしん坊も極めれば宝なのです。
伝統と食育
私は「なかがわ野菊の里」という農園でお米作りを行っています。
直接、お客様にお届けしている私の農園では、日々、色々なお米に関してのお悩みやご相談があります。
日本人にとって身近なお米という食材ではありますが、あえてどういう食材なのかを学ぶ機会はあまりありません。
例えば、「玄米よりももっとヌカを残してほしい」や、「玄米ってなに?」「分づきは3分と7分どちらが玄米に近いの?」「どうやって保管するの」などの質問はよくあることです。
人によっては「そんなの知ってるわよ!」とお怒りになられるような内容でも、情報は人により偏ったものであり、『普通にしたら』という言葉は通用しなくなりました。
私が食についてお話する時に言わないようにしている言葉は「普通にしてください」という言葉なのです。
当たり前だと思うようなことであっても、食育も、伝統も、魅力も、あえて『伝えなくては伝わらない』時代になりました。
普段、私たちが食べているお米は、オリザ サティバと呼ばれるアジア栽培イネの種類です。
アジアを中心に世界中で広く栽培されています。
日本人はモチモチとして噛むとすぐに甘みのある食味を好みますが、その食味だけがお米のおいしさではありません。
オリザ サティバ(アジア栽培イネ)の世界はもっと広く多種多様な味覚がお米で表現されていますが、その多彩なお米の風味を楽しんでいる方は、今の日本には限られ、とても貴重です。(大変マニアックなお米好きな人です。)
今やコーヒー豆や紅茶の方が熱心に選んでいる方も多いのではないでしょうか。
日本人のお米の味覚の幅はもっと広がった方が豊かになれるのではないでしょうか。
色々な楽しみを伝える事ができたらいいな。そんな願いがあります。